『僕らの雷鳴と、変わらない愛を、君に。』

ライブ

ここから先は、僕の感想とか技術的に思った事とかを書いていきたいと思う。

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ライブとか楽曲とか

ライブに関しては想定以上のものが来て、圧倒された部分も多かった。名古屋初演直後に「関本さん (総合プロデューサー) マジ????」みたいな事を通りがかりによく聞いたので、実際みなも驚いた事だと思う。

参考までに、下のアコーディオン見出しに隠す形でセットリストは格納している。

PC/タブレットでの閲覧を推奨。スマホではまともに見れないかも。札幌公演は入れていません。

名古屋
(Aセトリ)
大阪
(Bセトリ)
福岡
(A’セトリ)
東京1日目
(B’セトリ)
東京2日目
(A”セトリ)
1THUNDERBOLT
2Satisfaction気まぐれメルシィSatisfaction気まぐれメルシィSatisfaction
3アンハッピーリフレイン
4gimme×gimme
5千年の独創歌みかぼし千年の独創歌みかぼし千年の独創歌
6ANIMAL
7ぼかろころしあむ
8change me私の恋はヴェルファイアchange me私の恋はヴェルファイアchange me
9ヒビカセ独りんぼエンヴィーヒビカセ独りんぼエンヴィーヒビカセ
10ワールズエンド・ダンスホールon the rockワールズエンド・ダンスホールon the rockワールズエンド・ダンスホール
11秘密警察
12ハイパーリアリティショウ完全性コンプレックスストリーミングハート聖槍爆裂ボーイルカルカナイトフィーバー
13それがあなたの幸せとしてもダブルラリアットそれがあなたの幸せとしてもダブルラリアットそれがあなたの幸せとしても
14命に嫌われている
15いいねってYEAH!
16Decade魔法みたいなミュージック!Decade魔法みたいなミュージック!Decade
17アイ好き!雪!本気マジックアイ好き!雪!本気マジックアイ
18ワールドイズマイン
19千本桜
20桜ノ雨
E1ラッキー☆オーブ
E2Tell Your World
E3ノヴァ

楽曲へのあれこれ

楽曲に関しては、総じて「ベストアルバム」感のあるセットリストに僕としては満足である。

DIVA Arcade世代 (ACモデル) のワールズエンド・ダンスホールやChange meや、ミクパ世代 (ミクパモデル) の秘密警察やTell Your Worldから、MIKU EXPOテーマソングのDecade/魔法みたいなミュージック!に加えて、雪ミクソングのアイ/好き!雪!本気マジック!、アンコール枠で全公演に出てきたEXPO曲のラッキー☆オーブと、各分野から代表的な曲を引っ張っていた。地域枠なんて言われていた12曲目が地域ごとの差分であったが、ミクさんのみならず、ルカさん、レン君にも変化しうるポイントも良かっただろう。

そういえば、東京2日目の地域枠がルカルカ☆ナイトフィーバーだった事について、かつて作者のsamfree氏が急逝し、追悼のギターが置いてあったのがMIKU EXPO Japan Tourの中でも東京公演だけだったとか、そんな話 (東京のみの部分に関してソースはないし、当時はそこまで残す意識もなかった) を聞いたことがある。今回の地域枠への採用もそれに近い理由なのかもしれない。

あと出身地、在住地セトリと合わないのでは?という点に関しては、新潟が関東甲信越括りで含まれたと解することができよう。

またセトリの回収が比較的容易だった事もよいポイントだろう。名阪で参加 (A/Bセトリ) するか、東京に2日間参加 (B’/A”セトリ) すれば、おおよそすべてのセトリを回収できる構成であったのもいいポイントだろう。大都市圏が有利なシステムという感じだろうか。福岡、札幌だけの人が少し可哀想だが、ここは夜公演しか行えない都合から見ても、新規層なら1パターンでも見られたら満足するだろうし、定着したファンはもう一つの地域に参加する事を前提としていたように思う。

一方で個人的に気になったのが「雪ミク曲は北海道に留めてほしかった」ぐらいだろうか。マジカル20東京公演で雪ミクが出てきたのも、いい感じはしなかったが、コロナで開催そのものが危ぶまれたのとか、短縮公演化に伴うものでの「サービス」として仕方ないのかなぁって思っていた。そもそもあの時はマジカルミライ自体が実現できた事を喜ぶ他なかったので、選り好みなんていうアホな事は眼中に無かった。ただ、THUNDERBOLTで使うのは、なんだかモヤる部分があったというべきだろうか。まぁ、かつて、雪ミク15をガチ推ししていた、個人の感想に過ぎないのだが。

あと古い曲が多くて、古参ポイポイかもしれないが、新規層に響いたかが不安である。古参のみにサービスをしても、界隈の将来性が先詰まりするのみであるからだ。

とはいえ、EXPO系統のライブである以上は予算が (マジカルミライ系統よりは) 限られているし、1日2公演したら、次の会場に機材を移動しないといけない日程の中で、アンコール最後の曲「ノヴァ」や、0曲目の「カルチャ」のように、自社用としてYoutubeチャンネルに上げてある曲を使っているあたり、単なる有名曲に留まらない幅広さを、限られた中では演出していたように思う。

声出しについて

いや、意外とコールって覚えてるものなんだ、って驚いた。前回コールしたのが6年前だったので正直、忘れてるかもしれないって言う心配があったが、杞憂で済んだ。こだわりたまごの「とろけるプリン!」も、ちゃんと出来た。

「行くぜ、サンダーボルトー!」と言って、ミクさんがコールを煽り、初っ端からフルスロットルでコールが行える曲だったのがデカいだろう。あそこでミクさんが新時代の幕開け、復活を決定づける演出を行なったことで、コールできた人も多かったのでは無いだろうか。正直、大阪公演の前後でコールの是非を問うお気持ち文が出てきたっぽい話を聞いたが、僕はコールこそが初音ミクのライブであるように思う。

あと、バンド紹介の直後に出てきた「いいねってYEAH!」は、「そしてボーカルは?」「初音ミクー!」やミクさんの楽曲以外が来た事も驚きではあった。

この楽曲はTwo You向けテーマソングであり、その時は叶わなかったが、コールがあってナンボな曲だと思った。ミクさんを追っかけ続けて7年目の僕でさえ、「鏡音かわいくね?面白くね???」って思ったほどである。鏡音廃のあまここさんは、毎度小躍りしてたけど、Zeppの箱はそれぐらいのカオスを楽しむ場所であると思うので、内心もっとやる人が増えたらなぁって思った。

「そしてボーカルはー?」「初音ミクー!」が無かった事をもって、コール&レスポンスの解禁は想定されたものではない主張する人もいたが、個人的には初音ミクで定例化してしまいがちなバンドメンバー紹介直後の楽曲に「予想外」を入れたかったのだろうと思う。そこからのEXPO楽曲、雪ミク楽曲の採用が、それを示唆しているような気はするのだ。


それと同時に、技術的観点で気になったことがある。僕のサイトを読む人ならいつも通りだと思うだろう。上の三角形がLEDモニターであるとかは僕の領域ではない。そう、新モデルのことである。

新モデルの存在

開幕初っ端から驚いた事はこれだ。このツイートの画像の2枚目を見て欲しいのだが、読者の皆は気がづいたことはないだろうか?

よくよく見てみると、実はこのミクさん、従来から使われているFモデルでは無いのだ。雰囲気はかなりFモデルっぽいが、顔の設計がかなり違うので、見たら分かると思う。

ちなみに新モデルが使われていた箇所は1曲目の「THUNDERBOLT / jon-YAKITORY feat. 初音ミク」(テーマソング) と、MC、アンコール最後の曲の「ノヴァ / *Luna feat. 初音ミク」の3箇所である。リンレンの新曲 (ANIMAL/ぼかろころしあむ) はどちらも従来からR3で使われている子である、19モデル系だったし、他の既存曲は全てACモデル、ミクパモデル、Fモデルのいずれかになる。新曲が混生仕様なのが引っかかる部分がありつつも、なかなかチャレンジャーな仕様である。

更に気になるのは権利者表記がCFM/SEGAになっている点である。リンレンの新曲はいつも通り、CFMのみのクレジットで、新しいモデルはSEGA入りであるという点から、第一にバンナムじゃないんかい?と思いつつも、ちょっとこの辺はまだ情報量が少ないので、公式情報待ちである。

そんな事もあって、巷では「バンナムモデル」とか「R3モデル」(これは正しくない気がする…) と呼ばれているが、名称は確定しない方が良さそうだ。


ここからは僕の妄想である。その点は了承して読んでくれると嬉しい。
本職からのマサカリは怖いのよ…

おそらく新モデルは、現状では初音ミク向けにしか存在してないのではないかと思う点が1つである。まぁこれに関しては大概の新モデルがそうであるから、想像に難くない。「成功」したらリンレンが出来るであろう事は、19モデルという先例をみてもわかる。まぁ「成功」していてほしいな、とは思う。

また、前後が標準の初音ミクの衣装では無かった事からも、前後の映像に溶け込ませて (悪くいえば埋没させて) 、印象を混ぜこぜにさせる、モンタージュ理論のクレショフ効果に近いものを狙ったのでは無いだろうか?と思ったりもした。そうすれば、そこまで見ようとしない限り、Fモデルの印象を継承してくれるはずだからだ。

クレショフ効果とは、無関係の映像二つを続けて流したりすると、その間に関係があると誤解する認知バイアスの一種である。

通常、前の映像にあとの映像が影響を及ぼす方 (無表情な男性との組み合わせで映される様々なもの) が論じられがちだが、関係性の観点からはその逆でもいけるはず…?

これに関しては、過去の新モデル展開時の批判の多さを恐れて、CFMや雷音が相当考えている事を示唆するものだと思ってる。17・19モデルのような彫りが強く、不気味の谷に突っ込んでるなんて言われるテイストから、Fモデルに近いアニメ感のあるテイストにし、その上で映像効果を活用してまで見分けにくくして、受け入れを狙っているのだとしたら、成功を狙いに行く意味では本気のようにも感じる。

あと細かい事を言うと、ツインテールの物理演算がUnityっぽい動きをしてるなぁと思ったので、今回の公演は分からないが、もしかしたらR3システム (あれもUnityで作られてる) 互換なのかもしれない。VRChatにいると、あのような動きを度々見るのよ… (笑)

一方でR3モデルと呼ぶのには抵抗を感じるものである。本モデルはR3システムを必ず使わなければならないわけでもなく、なんなら側面・背面のリアルタイム合成が走ってない今回のような場合にR3モデルと呼ぶことは正しくないように思うのである。レンダリングエンジンとしてはUnityを使っているのかもしれないが、きっと19モデルのR3のように、透過スクリーンのものはプリレンダリングだろう。

とはいえ、FモデルがR3に採用される事はないだろうから、似たテイストの新モデルがR3に出る可能性を持っているのだとすれば、今後のマジカルミライでの採用が待ち遠しいばかりである。R3では比較的関わってこなかったセガを、もう一度初音ミクの世界に引っ張って、手の込んだ映像効果を活用してまでして、新モデルへの世代交代を狙っているのだとしたら、クリプトン・フューチャー・メディア社は次の一歩に対して本気なのだろう。


次のページで最後だ。ほぼほぼお気持ちが書かれている。ここまでちゃんと読んでくれてありがとう。

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