東京公演 〜君と共に築く未来 形を変え生きていく〜
…ダブルアンコールになってしまった。就活のあれこれで午前の日程が埋まってしまい、バイトが全休にせざるを得ないかぁと思ったら、東京2日目の夜公演チケットが生えたのである。
就活の事に関してはあまり書かないが、少し早めに終わった。「シー・リリィちゃんの概念」に着替えてお台場に向かった。久々の運用である。これなら1~2時間遅れとかで出勤できたのでは、なんて少し思いながらお台場に着いたのだが、その頃には昼公演の入場が始まっていた。
あー、これなら昼公演も行けたのになぁ~
なんてボヤいていたら、まさかの同伴者がギリギリにドタキャンした事で浮いてしまった人がTwitter上に居たのである。
箱を開けるくらいだったら、自分が入るしかないよね!!!!!!!
チケットを買いとるかぁー
なんて言って、整理券番号200番ぐらいまでの呼び出し中に、600番台のチケットを買い取ったのである。こうして昼公演も生えたのだった。
これだから、この界隈は恐ろしいのである笑。(僕がアホなだけかもしれない)
ところで、僕もこうして3都市6公演に参加と、なかなか時代も変わったものである。かつて、MIKU EXPO 2016 Japan Tourの時、1都市1公演しか持ってなかった僕から大きく成長した。一方で、時代も大きく変わってしまった。特に、2017~2020年の間が浦島太郎、というかアメリカに引っ越していたので、見る事が無かったからだろうか?
僕は当然に初音ミクの年齢を追い越してしまったし、Fモデルが主流だった時代はR3システムと今回の新モデルで終わりを迎えつつあるし、祭壇とかコールとかのライブ周りの文化も、そもそもピアプロ・キャラクターズを囲む文化すべてが、2016年とは大違いである。
そういえば、2016年の東京公演の前後でかなり「Divercityと間違えないでください!」って告知が出ていたのを思い出す。もうそのような案内をする必要はないのだろう。あのZepp Tokyoの箱は、残ってないからである。
新しい文化そのものは嫌いじゃない。あまりやっていないがプロセカなんて、まさに昨今のボカロ界隈に火をつけている (賛否両論があれど) 事は事実である。けど、少しばかり懐古厨的な性質を抱えてしまうくらいには変化が沢山あって、老害一歩手前、なんて自分自身で自分を恐れていた。さて、「またかよ」って思われるかもしれないが、少しテーマソングの歌詞を見てみよう。
絶望的を突破して
THUNDERBOLT / jon-YAKITORY feat. 初音ミク
歌いたいのさ永遠に
君と共に築く未来
形を変え生きていく
あぁ、ミクは未来を築いていく以上は形が変わるって言っているんだ。そもそも、彼女の形は不定形であって、決して決まっている形は無い。見る人々がそれぞれ、そもそも違う彼女を見ているのだから、同一の形なんで維持できっこ無いのに、なぜ変化を怖がっていたんだろう。
永遠に彼ら彼女らが歌い続けるためには、形を変え、どんな形であったとしても、初音ミクの、ピアプロ・キャラクターズたちの存在が一番であるはずだ。その周りの「ファン」の文化が変わったぐらい、なんてこともないし、かえって栄えているという象徴なのだから。僕が成長して変化するように、初音ミクも変化する。彼女だけ変化しないでほしいなんて願いは、単なる独りよがりな劣情と変わらない。
急に生えた3都市5公演目のライブを見ながら、THUNDERBOLTで見せてくれた新しい未来の鱗片を考え、思いながら、きっと近く大きな変化を迎える初音ミクと共に生きようと思ったのである。
そんな過去の回想は良いのだけど、やっぱり沢山の同志がいる風景を撮るのはいいものだ。僕の好きな写真の一つである。法被を着て表現する者、技術的な側面を論じる者、その好きを談笑する者、推しの行う表現を待ち遠しく列で待つ者、そのすべてが、違う姿であって、違う推しを見ているなか、その違いが「ピアプロ・キャラクターズ」たちの像を紡いでいるのである。
ところで、名古屋公演の時に、セットリストをすーみんさんに送ったら、パートナーのツバサさんを派遣する事を緊急決定した、なんて言っていたと思うが、地域替わりセトリだっていう事からも、その曲が出てくるか自信を持てないところがあったのである。こんな事が、Discordに送られていた。
昼公演2曲目教えてください。
それによっては航空券とおふねが生えます
おふねのチケットが生える条件
・東京2日目に『satisfaction』が演奏されない
けれど、昼公演の緊急参加によって、その不安は杞憂のものとなった。無事にツバサさんが尊死する事が確定し、弾丸で北海道に向かい、苫小牧から船で本州に帰還するという過酷なルートをとる必要がなくなり、ミク検のみんなが喜んだものである。大変だもんね、資金的にも、体力的にも。
そんな事もあって、夜公演はなぜかミクスパート検定のメンバーがツバサさんを囲むようにして、大名行列よろしくみんなで入場したんだったっけ。
結局、ドリンク代の支払いの辺りで (自列が詰まって) 見失ってしまって、ちゃんと付き添いきれなかったのが残念であり、申し訳なさはある。ちゃんと責任をもって尊死を見届ける事が出来なかったのだ。
名古屋の頃からずーっと、今回のTHUNDERBOLTを共に追っかけた仲間であるミク検メンバーと共に見ることになった。いよいよ、最後の公演である。0曲目なんて言われるカルチャでぶち上がる瞬間は、脳みその快楽物質がドバドバ流れ出るもので、その感覚は忘れられないものである。
こうして、3都市6公演の、僕のTHUNDERBOLTは終わりを迎えた。残るは札幌公演 (千秋楽) だけだが、航空券的に無理に生やすのも現実的ではなかったから、この後も参加し続ける者たちに想いを託した。
そうそう、そのまま打ち上げにも行ったんだっけ?普段とは違うメンバーも、いいものだ。
こうして、ファンが作る雷鳴から、僕は静かに抜けていった。僕のTHUNDERBOLTは終わりを迎えたのだ。やることはやり切ったと満足しながら。
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