今回は短編である。きっと読みやすいだろう。実は少し前に、初音ミクをきっかけとしてアイデンティティ・クライシスを起こしかけたので、今回は療養中の作品のようなものだ。いつもより雑かもしれないが、許してほしい。
昨日、MIKU EXPO 2023 Onlineが開催された。あいにく、月末にピューロランドに行くために、今週末はバイトに出勤せざるを得ず、まともに見る事は叶わなかった。退勤して帰宅する電車の中で、低画質の480pでとりあえず見て、それっきりだ。
けどTwitt… 𝕏のタイムラインで流れていた一番の驚きはこれだろう。以下のツイーt… 投稿を見て欲しい。
このモデル、ぱっと見 (というか制作著作/版権表示を見ても) SEGAの作ったFモデルっぽく見える。しかし、実態は「初音ミク JAPAN TOUR 2023 ~THUNDERBOLT~」で初登場し、マジカルミライ2023で大半の楽曲をやってのけた新モデルである。TBモデルなどと個人的には呼んでいる (正式なモデル名称が発表されてない以上、適当につけてあげるしかないだろう) が、毎回セガのクレジットと共に、株式会社ユークスの制作サービス例として更新されているので、セガとユークスの共同作品である事は容易に想像できるだろうし、ユークス製モデルなんて言われてたりするのをTwit…𝕏のタイムラインで見かけたりする。
ただ、THUNDERBOLTやマジカル23の時は正直、セガモデル「風」にすぎず、頑張って似せてはいるけれど完ぺきではないな…といった感想を抱いていた。しかし、先ほどのツイートを見た瞬間、バイト中でもあるにもかかわらず、絶句してしまった。
ついにセガからFモデルをそのまんま借りて、Unityにでもぶち込んだか??????
そう思うほどに良くいえばFモデルの示すはずであろう挙動っぽく見え、悪くいえばリッピングモデル (ぶっこ抜き) をUnityやRay-MMDでエフェクトてんこ盛りにした時のように見えたのである。ただ、特に制作会社は変わっておらず、相変わらず映像最後のクレジットにはユークスさんと、制作著作表示としてセガが連なっている。このモデルのポテンシャルは、THUNDERBOLTやマジカルで見せられたものでは足らず、突き詰めるともっと可能性のあるモデルであるのかもしれない、なんて考えさせられたものである。
それはさておき、これが界隈に与えうる影響に関して考えてみたいと思う。真っ先に思いついたものは汎用的なモデル採用であろう。かつてはリアルの透過スクリーンを用いるライブはセガモデル、オンラインライブは低予算向けと称されるつみ式モデル[1]を使うといった棲み分けが為されていた。当然、EXPO Onlineはいくらクラウドファンディングしているとはいえ、その資金には限界があろうから2021 Onlineではつみ式が用いられていた。一方で、外国ではこんな声も出ていた
要はマジカルやMiku With You (中国本土向けのMIKU EXPOとマジカルの中間のようなブランド) に比べ、低予算のものしか与えられない、なんて批判が起きていた訳である。そんな事もあって、国外コミュニティーでは「MIKU EXPO 2023にはお金を一切落とすな!」という不買 (?) 運動のようなものが起きていたりもした。
しかしそのような中でもマジカルでも採用された3Dモデルを採用する事が出来るぐらい、このモデルは 【① CFMが頑張ってどうにかなる】か 【② 採用コストが低い】のだろう。だとすると、今後もオンラインライブや低予算案件でも積極的にこのモデルを使っていく可能性はあるのだろうと考えてしまう。実際、MEIKO&KAITOのオンラインライブでも新モデルが採用されるっぽい感じはしているようだ。
いずれにせよ、この新モデルが今回のMIKU EXPO 2023 Onlineで採用されたことで、今後はライブで見られるピアプロ・キャラクターズたちが、ほとんどこの新しいモデルに統一される可能性が強く出てきたと思う。Fモデルさえ成しえなかったことを、実現してしまうのかと考えると楽しみに思えてくる。
他にも、この新モデルは胸元からVOCALOIDの文字が消えていが、これはNT化が進む初音ミクの象徴だとか書きたいことはいろいろあるけれど、頭の中が「はわわわわ」って感じになって思考が疲れてきたので、今回はこれぐらいにしたいと思う。
[1] watさん本人が2019年秋ごろに「全員揃った、間に合った…。低コストで、より細かな案件の需要にも対応していける…はず!」とか「これで主に低予算案件への土台ができた訳ですが」と言っているので、つみ式は低コスト/低予算案件向けのモデルであると半公式に発言されていると言えよう。
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