2005年 (堤一族経営時代) 以前のプリンスホテルの定礎には堤家のサインが付いている。基本的には「堤康次郎」か「堤義明」の二択ではあるが、一部のプリンスホテルに付いていない (合弁事業や運営委託を受けた店舗に多い) 事や、売却してしまった施設が多いことから、その後の状態が判明していない物件も多く、このように取りまとめた。
北海道・東北エリア
ここでは北海道、青森県、秋田県に存在するプリンスホテルの定礎を解説する。
北海道
札幌プリンスホテル
定礎と「思われるもの」が、正面入口のレストラン側 (入口向かって左側) の壁にある。しかしながら、普段は傘立てが設置されており、傘立ての中を覗き込んで黒い板に彫られた「堤 義明」の名前が見えるにすぎない。基本的に建物の壁に名前を彫るのは定礎で間違いないはずだが、「定礎」の文字と竣工年が確認できないので「思われるもの」と表現させていただく。


(旧) 札幌北広島プリンスホテル
かつて札幌北広島プリンスホテルだったホテルは、現在は札幌北広島クラッセホテルとして営業している。定礎は正面玄関に向かって右手側に設置されている。なお、刻印内容は竣工年 (平成二年) と堤義明のサインである。


(旧) ニセコ東山プリンスホテル
かつてニセコ東山プリンスホテルだったホテルは、現在は新館部分をヒルトンニセコビレッジとして、本館部分をザ・グリーンリーフ・ニセコビレッジとして営業している。このホテルでは定礎は発見する事ができなかった。


ここからは推測であるが、旧ニセコ東山プリンスホテル時代に新館に訪れたブログ記事を見ると、レンガ造りに見える柱や、茶色のヒルトンニセコの枠が存在せず、建物と同じ作りである事が分かる。新建築 1996年2月号のニセコ東山プリンスホテル新館特集においても、枠が無く、コンクリートっぽさが出ている事が分かるので、ヒルトンによる改装で定礎が隠されている可能性は否定できない。これは本館においても同じで、外装のリニューアルが行われた事が口コミサイトより確認できる。
青森県
(旧) 鰺ヶ沢プリンスホテル
かつて鰺ヶ沢プリンスホテルだったホテルは、現在はロックウッド ホテル&スパとして営業している。定礎は正面玄関前に設置されている。なお、刻印内容は竣工年 (平成六年) と堤義明のサインである。



上信越エリア
ここでは群馬県、長野県、新潟県に存在するプリンスホテルの定礎を解説する。
新潟県
(旧) 妙高パインバレープリンスホテル [無]
かつて妙高パインバレープリンスホテルだったホテルは、現在はアパリゾート上越妙高として営業している。このホテルでは定礎は無かったものと思われる。理由として松下興産との合弁事業で作られた店舗であり、プリンスホテルは運営委託していただけに過ぎない事が挙げられる。
関東エリア
ここでは東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県に存在するプリンスホテルの定礎を解説する。
千葉県
(旧) 成田プリンスホテル [無]
かつて成田プリンスホテルだったホテルは、現在は東横INN成田空港 本館 (うち1号館の部分)として営業している。このホテルでは定礎は無かったものと思われる。理由として三井商事が建てたホテルをプリンスホテルは運営委託していただけに過ぎない事が挙げられる。
(旧) 幕張プリンスホテル
かつて幕張プリンスホテルだったホテルは、現在はアパホテル&リゾート〈東京ベイ幕張〉として営業している。定礎はセントラルタワーの正面玄関に設置されている。なお、通常は壁面に刻印するところ、鉄板に定礎と書かれている。この鉄板は埋め込まれておらず、上から取り付けられたような形なので、本来の定礎はこの裏に隠されていると考えられる。


埼玉県
川越プリンスホテル
定礎はホテル用の車止めがある正面玄関に設置されている。刻印内容は竣工年 (平成三年) と堤義明のサインである。


(旧) 飯能プリンスホテル
かつて飯能プリンスホテルだったホテルは、現在はホテル・ヘリテイジ飯能sta.として営業している。定礎はホテルエントランスの、改札口側に設置されている。刻印内容は竣工年 (平成四年) と堤義明のサインである。


中国割烹旅館 掬水亭
定礎は正面玄関に設置されている。刻印内容は竣工年 (平成二年) と堤義明のサインである。


東京都
サンシャインシティプリンスホテル
新宿プリンスホテル
東京プリンスホテル
定礎は{}に設けられている。刻印内容は竣工年 ({}) と堤康次郎のサインである。
ザ・プリンス パークタワー東京
定礎は正面玄関に向かって左側に設けられている。刻印内容は竣工年 (平成十七年) のみである。


グランドプリンスホテル高輪
定礎は正面玄関と駐車場の間に設けられている。刻印内容は竣工年 (昭和三十五年) と堤康次郎のサインである。なお、定礎の下部に鉄板で「新館竣工 昭和四十六年三月」ともあるが、現在の建物は昭和四十六年開業なので、こちらがグランドプリンスホテル高輪としては正しい竣工年となる。

グランドプリンスホテル新高輪
定礎は正面玄関を進んだ先にあるタクシー乗り場の目の前に設けられている。刻印内容は竣工年 (昭和五十七年四月) と堤義明のサインである。


ザ・プリンス さくらタワー東京
定礎は正面玄関のドアのすぐ横に設けられている。刻印内容は竣工年 (平成十年) と堤義明のサインである。

品川プリンスホテル
品川プリンスホテルには複数の客室棟があるので、それぞれ説明する。
イーストタワー [無]
かつて本館と呼ばれた現在のイーストタワーは、品川プリンスホテルを構成する客室棟の中でももっとも古い建物である。しかしながら、この客室棟では定礎は見つけられていない。
Nタワー
かつて別館やノースタワーと呼ばれた現在のNタワーは、品川プリンスホテルを構成する客室棟の中でも2番目に古い建物である。この客室棟の定礎は正面玄関のすぐ横に設けられている。刻印内容は竣工年 (昭和六十一年) と堤義明のサインである。


メインタワー [無]
かつて新館と呼ばれた現在のメインタワーは、品川プリンスホテルを構成する客室棟の中でも最も高く、また客室数の多い建物である。この客室棟では定礎は見つけられていない。
アネックスタワー
かつてエグゼクティブタワーと呼ばれた現在のアネックスタワーは、品川プリンスホテルを構成する客室棟の中でも最も新しく、また映画館など多様な施設が入居している。この客室棟の定礎はT・ジョイPRINCE品川/アネックスタワーの入り口に立っている三角型の案内板の裏に設けられている。刻印内容は竣工年 (平成十四年) と堤義明のサインである。


神奈川県
新横浜プリンスホテル
定礎はホテル用の車止めがある正面玄関に向かってホテル看板側 (左側) の傘立て周辺に設けられている。刻印内容は竣工年 (平成四年) と堤義明のサインである。


(旧) 横須賀プリンスホテル
かつて横須賀プリンスホテルだったホテルは、現在はメルキュール横須賀として営業している。定礎は国道16号線に面している駐車場出口のそばに設けられている。なお、刻印内容は竣工年月 (平成5年10月) のみであり、珍しく算用数字が使われているほか、堤義明のサインは存在しない。これはプリンスホテルがベイスクエア横須賀に入居するテナントにすぎず、建物そのものは別の事業者によって複合的な要素を持つ施設として作られた事によると考えられる。


鎌倉プリンスホテル
定礎は正面玄関に向かって右端に設けられている。刻印内容は竣工年 (平成七年) と堤義明のサインである。


大磯プリンスホテル
定礎は宴会場とスパ棟の間に挟まれた、宿泊棟の入り口横に設置されている喫煙コーナーに設けられている。刻印内容は竣工年 (昭和六十三年) と堤義明のサインである。


ザ・プリンス 箱根芦ノ湖


芦ノ湖畔 蛸川温泉 龍宮殿


(閉) 箱根園レイクサイドアネックス


箱根仙石原プリンスホテル


箱根湯の花プリンスホテル


中部エリア
ここでは静岡県 (伊豆エリア) に存在するプリンスホテルの定礎を解説する。
静岡県
三養荘


(旧) 大仁ホテル


下田プリンスホテル
定礎は正面玄関に向かって左端に設けられている。刻印内容は竣工年月 (竣工 昭和43年7月) と堤義明のサインである。なお、算用数字で竣工年を表示している珍しい定礎となっている。

(旧)松崎プリンスホテル


近畿エリア
滋賀県
びわ湖大津プリンスホテル


京都府
ザ・プリンス 京都宝ヶ池


大阪府
(旧) 守口プリンスホテル


九州エリア
福岡県
(旧)北九州プリンスホテル


熊本県
(旧) 阿蘇プリンスホテル

