アパの1秒チェックインって、人によって違うらしい

旅行

アパホテル。ビジホの中では知らぬ人はいないと言われるぐらいのブランドであり、東京では所狭しと立ち並ぶ。一駅の徒歩圏内に複数店舗ある事も多い。そんな大規模なホテルでありながら、社長自ら個性的な恰好を映した写真をつけて広告を出したり、客室に会長 (グループ創業者でもある) の執筆した「政治的に濃い」本を置いたりして騒動を起こすなど、色々と「濃い」事でも知られている。創業者から2代目 (会長の長男) に引き継いでからはかなり「落ち着いている」が、それでもアパ社長のインパクトはデカく、謎にファンもいる。

羽田空港 (国内線) に到着してロビーに向かう導線にも宣伝がある。
ちなみに「ようこそ東京へ」の枠色はT1は赤色、T2は青色だ。
客室内の本棚には会長の政治的に右寄りな本や、社長一族の本が並べられている。

必ずしも自分が会長一族の持つ政治思想に合意する訳ではないが、気に食わぬ本は引き出しにでも隠せばよい訳で、アパホテルはそこそこ使っている。昨年と今年の宿泊数 (104.5泊。デイユースを0.5と数える為、小数点を含む) の三分の一近い宿泊をアパホテルにしていたようである。まぁ個人的な興味から始まった「アパホテル&リゾート〈東京ベイ幕張〉のあれこれ」も影響しているかもしれないが。


さて、暇だからといつも通りにTwitt… 𝕏を見ていたら、こんな投稿を見かけた。

確かにエグゼクティブ会員になったとたん、音が変わったのは自身も体験して知っていたのだが、プレジデント会員だと音がまた違うのか?!という事を知った次第である。そして、折角ならまだ誰もまとめていないアパの1秒チェックインのチャイム仕様を取りまとめておこうと考え付いたのである。

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音の種類

仕様としては3種類存在する。

一般/シルバー/ゴールド

お馴染みのCMで使われているサウンドロゴそのまんまであり、一番聞く音である。1秒チェックイン機以外にも、ホテルフロントのQRコードリーダーでも同じ音を出すので、特に変わり映えのしない音である。

エグゼクティブ

年間20泊以上するとなれるステータスである。ただの「\APA!/」に加え、最後に昇るようなチャイムが入る。

またエグゼクティブ以上のステータスを達成するとアパEPOSカードとしては最上位にあたるAPA Stayers Club (ASC) のインビテーションを請求できるようになるが、ASC会員はエグゼクティブステータス確約という性質上、たとえ宿泊実績としてはエグゼクティブ会員の資格を満たしていなくても (平SFC/JGCに倣って平ASCとでも言おうか) 、この音が鳴るようである。

プレジデント

年間50泊、かつ税抜30万円以上出すとなれる「プレジデント」ステータスにまで昇格するとチェックイン機の音も更に豪華になる。前後に「ブォン」と音が入るようになる。

またASC会員でもプレジデントの資格基準を満たせばプレジデントの音になるようだ。

1秒チェックイン?アプリチェックイン?

よく1秒チェックインとアプリチェックインが混同して扱われる事がある。しかし、アプリチェックインとは、1秒チェックインを実現する方法の一部に過ぎない事をここでまとめておきたい。


もともと、2017年4月より「アパホテル」アプリで宿泊台帳代わりの情報入力と事前決済を行う事で、フロントでQRを読み込むだけで鍵を貰える「事前チェックインサービス」というサービスが存在した。なおプレスリリースの段階では「アプリチェックイン機能」と書かれているが、通常のチェックインプロセスながらもアプリが会員証の代替となる機能と、会員証で宿泊台帳の記入を省略できる機能が組み合わさったものと区分ける為、QR読み込みだけでルームキー発行にたどり着ける機能は「事前チェックイン」と呼ばれていたようである。

また、同年6月1日からは「部屋選択」や「追加購入」機能も提供されるようになった。

とはいえ、この段階においては事前チェックインをした人もQRコードをフロントでスキャンする有人対応であり、混雑時の優先や一部の大規模店舗 (400室以上の規模を持つ店舗) にて常設的な優先レーンが作られたに過ぎなかった。また、事前チェックインも当日に提供される機能であり、今のように前日15時から行えるものではなかった。


しかしながら、これを大きく変えるきっかけとなったのが2020年より世界的に流行した新型コロナウイルスであり、非接触型の手続きを求める風潮が強まった。その結果として、2020年8月からオムロン製の「アプリチェックイン専用機」が導入された。

オムロン製の機械とは、一部の店舗で見る、この型のことである

また2021年2月よりWebチェックインという、アプリチェックイン (うち、事前チェックイン機能部分) と同じことをWebブラウザから行えるようになった。これにより、たとえスマートフォンを有していない顧客でさえ、フロント/アプリチェックイン専用機に印刷したQRコードを読み込ませれば、「ほぼ瞬時に」ルームキーを受け取れるようになったのである。


2021年4月より、アパトリプルワンシステムの導入が発表された。これにより、

  1. アプリかWebで、宿泊台帳代わりの情報入力と事前決済を行う
  2. QRコードをアプリチェックイン専用機に読み込ませ、ルームキーを得る

という2つの行為をまとめた単語 (これまで「事前チェックイン」と呼ばれた行為の総称) として「1秒チェックイン」とブランディングがつけられるようになった。同時にNCR社製の「新型アプリチェックイン専用機」が新たに導入されることになった。この新型アプリチェックイン専用機はシリンダーキーを有するホテルであっても、引換券を発行させる事で導入できるようになった「汎用的」な設計を持つシステムとなった。

NCR社製の機械とは、多くの店舗で見る、この型のことである。

どちらの機械も、正式名称としては「アプリチェックイン専用機」ではあるし、スマートフォンを読み込ませる人が多いのも事実だ。しかし、大半の店舗でWebチェックインによるQRコードを受け付ける*事と、「アパトリプルワン」システムとしてのブランディングの都合からか、まとめて「1秒チェックイン」と称される事が多い。

* : 一部、Webチェックインによって発行されたQRコードを受け付けない店舗もある。主に東京都中央区と愛知県名古屋市のアパホテルであり、いずれも元よりアプリチェックイン機を用いたルームキー発行時に有人確認を求める自治体である。他の有人確認を求める自治体はWebチェックインも取り扱えるので、東京都中央区と愛知県名古屋市の要求が厳格であると考えられる。

なお、アプリチェックインをしても、アプリチェックイン専用機にQRコードを読み込ませず、カウンターから鍵を貰う事も可能である。この場合、「1秒チェックイン」ではないと言えるだろう。(アプリで「事前チェックイン」を行っただけ、という事になる)

さらに、現在でもアパホテル&リゾート〈上越妙高〉に関してはアプリチェックイン機の設置が無く、たとえアプリ/Webチェックインをしたとしても、カウンターにQRコードを提示して鍵を受け取る、2017年当初の運用に近い状態となっている。アパトリプルワンシステムのプレスリリースを見る限りだと、佳水郷と並んでアパトリプルワンシステムを導入しないホテルとして並べられているので、今後も導入されないだろう。


結論としては、「アプリチェックイン」とは

  • 「アプリチェックイン専用機」を通じて「1秒チェックイン」を実現する
  • 手段 (アプリ上のQRコードを読ませる) と
  • 要件 (アプリで「事前チェックイン」を行っておく)

であると結論づけられるだろう。

まとめ

正直、お仕事が忙しく、ブログを書く暇がなさすぎたので、簡単に書けそうなネタを考えたらこれになった。ブログにまとめるまでも無さそうな情報ではあったが、特にサウンドロゴの部分に関しては誰もまとめていないようで、YouTubeなどを見ても特に情報が見つからなかったので、後世の為に書いておくことにしたのであった。

また、書くまでもないと思うが関係者ではないので、この情報が正しいかは保証しない。それでも、誰かの役に立ったのであれば、幸いである。

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