卒業旅行3日目 – ミュンヘンでの運

EU旅行

ドイツで迎える初めての朝である。飛行機で寝るよりは百倍マシだったが、荷物を抱き抱えて寝ていたので、安眠できた訳ではない。何より、昨晩寝る前に浴びたシャワーは水だったし、まさかヨーロッパ型コンセントのC/SEタイプとか言っていたトラベルアダプターが四角いせいで刺さらず、動かないなんて思いもしなかった。こんな製品設計したの、どこの誰だ… 

なかなか滅茶苦茶な朝を迎えた訳だが、致命的なことに気がついた。モバイルバッテリーも含めて携帯の電池が尽きてしまったのだ。

フロントに聞くと近くに家電屋があるとのこと。10ユーロする変換アダプターを買ったが、これも結局スマホの充電器に限って動かず、諦めて中古スマホ屋と思わしき店に飛び込み、5ユーロ出してヨーロッパ型コンセントに対応したAppleのUSB-A向けアダプター (5V1Aの弱いやつ) を買うことになった。アダプターという無駄金まで使うハメになり、散々な朝である。

今日はもともとノイシュバンシュタイン城に行くつもりであったが、DBのストライキはいまだに続いてるらしい。DBのストライキから続く散々さはけっこう続くもので、自分の不運さを呪ったところでどうしようもない。諦めて明日やるつもりだったミュンヘン観光を今日に前倒しすることにした。早速大聖堂に向かう。

ヨーロッパの教会はやっぱり何度見ても特徴的で、ただ「美しい」という言葉が適切なように思う。

正直、地球の歩き方のようなガイドは一切調達せずに挑んでいる。街並みにヨーロッパらしさを感じつつ、一方で観光都市特有の人混みに揉まれながら、ただ街をぶらぶら歩き、何か気になったものがあればGoogle Mapsで詳細を見る、という行き当たりばったりな方法で旧市街地エリアを回っていた。家族旅行も、けっこうこのスタイルで何とかなっているので慣れっこである。

昼ごはんは国籍問わず観光客も含めてドイツ語でオーダーをするような市場の店で、大学で履修した拙いドイツ語でなんとかホットドッグのようなものを頼むことができた。4ユーロとお値打ちだったのもよかっただろうか。後ろの人はイタリア人だったらしく、もっと上手く発音できていたのは羨ましかったが。

ミュンヘンに来た以上はビアホールに行かねば、ということでほど近い場所にあったホフブロイハウスに向かった。

中に入ると混雑具合が激しく、座るところが見当たらない。どうやら一人だと相席を持ち掛けるのがここの流儀らしい。ところどころ日本人と思わしいバックパッカーはいたが、せっかくなら外国人同士で居たいと思った。幸いにも、トルコから一人で回ってるバックパッカーが、快く受け入れてくれた。

何を食べようか日本のブログやら紹介記事を漁っていたら、隣のドイツ人夫婦が食べていたものが美味しそうだったので聞いてみて、同じものをオーダーしてみた。濃い味がビールに合っていて美味しかったものだ。

この後、トルコのバックパッカーの方が先に抜けて会計をしたところ、間違って自分の分までつけられてしまったのだ。30ユーロを渡したところ、「20ユーロで良いよ」って言われ、10ユーロを返されてそのまま帰ってしまった。散々な朝だったが、一日の最後にラッキーな事が巡り巡ってきた。

帰りに新市庁舎の目の前を通った。昼は国際女性デーの行進と親イスラエルデモに反イスラエルデモが衝突するとかいうカオスな状態だったので、ようやく多少は静まり返ったのを見て、美しい新市庁舎を眺めていた。

ホテルに戻って良かったことが二つある。一つはベッドの下に鍵を閉められるロッカーがあった事である。これで今日は貴重品を抱き抱えて寝ることはない。もう一つはシャワーを浴びると、今日はお湯が出てきたことだ。久々にお湯を浴びたと喜びつつ、明日は今日行けなかったノイシュバンシュタイン城に行きたいなと思うが、洗濯と乾燥で時間が取られてしまった。できるうちにやれる事はしなきゃならないが、早起きは避けられない。なんせFüssenまで電車で行ってからバスなので、そこそこ時間がかかるのだ。

おやすみなさい。

ところで新市庁舎内の有料トイレに自動販売機があり、「トイレの紙もアジア圏の如く有料なのか」と思って見たら、コンドームやほかにも性玩具が置いてあった。売春行為でも行われているのだろうか。とはいえ、自慰行為向けの性玩具があるのがよく分からない…

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