Fモデル 製作過程の文字起こし版

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これは何?

SEGAは2014年の「SEGA feat.HATSUNE MIKU project 5th anniversary Party in JOYPOLIS」において、Fモデルの製作経緯をポスターにまとめていたものの、単なる画像であるために検索に引っかかりにくかったり、低解像度であって解読が困難であったりと忘れ去られがちな情報でした。

“初音ミク×セガ”東京ジョイポリスで開催中の5周年イベントをリポート! 欧米/アジア地域向けソフト『初音ミク Project mirai Remix(仮題)』も発表 - ファミ通.com
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「初音ミク×セガ」5周年をお祝い!「SEGA feat. HATSUNE MIKU Project 5th Anniversary スペシャルトークショー」開催
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そこで本ページにおいて、これらの画像や当時のTwitterの画像等から読める範囲で復元、文字起こしを行ったものを掲載させていただいております。

【2022.08.23追記】当時、個人の方が撮っていたデータが見つかり、細かな誤字を修正しました。@mfMikudayo様に感謝いたします。

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「初音ミク」CGメイキング

「Project DIVA F」シリーズの「初音ミク」CGモデルが完成に至るまでの工程をご紹介いたします。

Making 1

f/Fモデルの開発を開始して最初に試作したモデルです。

最初はPSP版のミクモデルをハイエンド化するアプローチで制作しました。(ミクさんの肌がちょっと濃いのは、未調整のためです)

PSP版のモデルがベースになっていることもあり、細部にPSP版のディテールが残っている特徴です。

試作後に検討を行った結果、PSP版の造形を継承するのではなく、PS Vitaという新しいプラットフォームに向けて「新しいミクモデルを作る」方向に転換する事にしました、

なお、このPSPモデルをベースとした初期試作モデルはミクパモデルの系統へと引き継がれていたりする。この事から、Project DIVA f/Fの製作計画自体は2010年から行われていたことが推察できるだろう。
実際、Project DIVA Fシリーズの林プロデューサーがProject DIVA 2nd開発後しばらく経ってから始まったと言ってるので、2010年の夏ごろと考えて問題なさそうだ。

Making 2

試作工程1を破棄して、一から再試作したのがこのモデルです。

再試作にあたり、KEIさんのキービジュアルに立ち返り、各部のティテールを細かく再チェックしながら製作しました。改めてキービジュアルを見返すことで、いろいろな再発見があり、この試作段階で要素を盛り込んでいます。

また、f/Fモデルでは、肩や脇のクオリティ強化も課題にしており、この工程で実験が始まっています。

この工程のモデルが、f/Fモデルの基礎となりますが、この段階では「ミクさんマジ天使」には全く到達できていません。特に顔の可愛さは重要ですので、ここから度重なる修正を行なっていきます。

Making 3

試作工程2をベースに、ツインテールを含めた頭部を全面的に作り直しました。ツインテールに関しては、ゲーム楽曲で動いたときの事を考慮し、工程1に近い造形に戻っています。体型に関しても、熱い議論を幾度となく重ね、胸や腰、足回りなど、各部の作り込みを行なっています。

また、この工程では、キャラクターのシェーディング(質感)に関する検討を始めており、さまざまな質感のテストを行っています。シェーディングによって、印象ががらりと変わりますが、ゲームの絵画を作るのはキャラクターだけではないため、背景の質感も同時期に検討を行っています。

Making4

試作工程3で顔の印象はグッとよくなってきましたが、16歳という設定に対して、少々大人っぽいイメージになっているため、さらに調節を行い、年相応のイメージに近づけていきます。

PV中では、斜め45度ぐらいのカットが良く使われますので、左右両サイドから見たときの印象もチェックしつつ調節を進めていきます。

年齢イメージを下げる、髪の毛の左右や斜めから見たときのバランスといった点を考慮して、この段階で前髪に髪の毛を追加しました。いわゆる「アホ毛」です。「アホ毛」は主張しすぎるとキャライメージを変えてしまうので、一定の角度以外は主張しないように調節していきます。

Making 5

前髪のボリューム感と、ツインテールのシルエット感、目元の雰囲気などを考慮し、f/Fモデル完成手前と言える状態になりました。特に、斜めから見たときの印象が、前工程からかなり変わっています。

この工程では、顔や髪だけではなく、髪飾りや袖の傾きといった細部にも調節を行っています。

Project DIVA f/F model

上記の工程後、PS Vita上で実際に動かしつつ細かなブラッシュアップを行なったのがFモデルの完成版です。

実際にゲーム中で背景に合わせて動かすと、静止画とは全然違う印象になるため、服の質感や胸元の大きさ、髪飾りのバランスなど、度重なる調整を行いf/Fモデルとしては完成となりました。

ミクさんマジ天使!

Project DIVA F 2nd

Project DIVA f/Fの開発終了後、Project DIVA F 2ndの開発を始めるにあたり、一番最初にミクさんの再調整を行いました。

ベースとなる顔や体格は変わりませんが、前髪のバランスやツインテールのシルエット感といった部分に調整を施しています。F2ndでのブラッシュアップは、ミクさんだけでなく、ピアプロキャラクターズ全員に行っていますので、ぜひ製品版で見比べてみてください。

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