初音ミクのライブ名称の歴史と傾向

初音ミクのライブ(主要なもの)は主に5種類存在する。
各ライブで採用されているモデルの解説は、こちらから

感謝祭系

2010年から2012年にかけて開催されていた「唯一のセガ主催」のライブ。開催された国は、日本とアメリカのみである。ホログラムのライブの代表例と誤解されやすい時に出される映像も大体これ。
感謝祭では、この為の専用のモデルを作り出している。これを感謝祭モデル(ACモデル)という。元々、Project DIVA Arcadeもこのモデルを転用して出来たものだ。

基本的にはEXPOサイズのスクリーンでライブを行なっており、かつ2010、2011年はプロジェクター2台で中央に置いていただけであった。2012年は左右に1台、中央に2台の配置で行なっている。ミクパの上側投影・マジカルミライの映像スクリーンに相当する物はなく、基本的にはキャラクター投影のみである。

2012年、最近になって投稿された元関係者のツイートによると東日本大震災の影響により「最後」とされたようだ。以降セガはライブにおいて主催を持たなくなり、基本的には協力企業となる。

…と思いきや、「Project DIVA presents MATSURI DA DIVA」でセガがまた主催していたりする。が、これはマジカルミライ以降のモデルを使用し、共通点は「The 39’s」がバンドメンバーを務めたくらいである。

ミクパ系

5pb (現在のMAGES) という会社が行った、感謝祭系列よりカジュアルなライブを目指したライブ。開催された国は日本・香港・台湾・シンガポールである。
現在は、すでに「ミクパ」としては開催していないが、比較的現在の「MIKU EXPO」に繋がっており、MIKU EXPOの前身とも言えるライブである。

関係者によると、ミクパで使用されたモデルは、PSPモデルをベースとしたライブであり、最初はFシリーズ (マジカルミライで採用されているモデル) のプロトタイプとしての開発だったようだ。

基本的には、下に透過スクリーン、上に黒箱という形式でライブを行っており、上への投影はミクパのみである。基本的には下側に対するプロジェクター投影などは感謝祭と同一。上側への黒箱投影は観客席側からの投影である。

最初のミクパ東京公演では、下に黒箱を設置して投影を行い、立体感を失わせたことから劣化・お葬式と揶揄される状態となった。これにより半年後の札幌公演からは、上記の透過スクリーン・黒箱のダブル運用となった。

ミクパとしては、2013年の関西でのミクパを持って終了したが、2014年のMIKU EXPOはミクパ運営が動かしており、初期のMIKU EXPOは、(クリプトンが主体となった)ミクパの海外版とも言えるだろう。

マジカルミライ系

TOKYO MX・クリプトンが主催の、感謝祭とも、ミクパとも違うライブである。開催された国は、日本のみ。あくまで、国内用の「大規模」開催向けであり、唯一の20m長の投影スクリーンを採用している。

このライブから、セガはグラフィック担当と、協賛企業となっているが、ライブでのモデリングなど、かなり関係性がある。また、Project DIVA Fで開発したモデルを使用したことにより、マーザ・アニメーションプラネット株式会社まで参加。多くの企業が関係している。ちなみに、ライブで使用されるFモデルはPS3、PS4と基本は同じである (内部的には異なる為、ライブに出たからDIVA、DIVAに出たからライブに使い回す訳では無い)。

マジカルミライでは、下に20m長の透明スクリーン、上に映像を投影するスクリーンが存在する。だいたい10個ほどのプロジェクターを、マジカルミライ2015以降では下から斜め上に向かって投影することで、目や、収録用カメラに「光が直撃しにくい」投影を行なっている。

マジカルミライとしては、基本的に感謝祭・ミクパモデルは採用しない。基本はFモデル統一を図っているが、深海少女のみFTで採用している。
2016年でようやく、Fモデルのみのライブに統一することができたようである。

…と思いきや、2017年でミクパモデル・感謝祭モデルを使用。結局どうなるのやら。

MIKU EXPO系

MIKU EXPOは、元々は海外向けに作られたミクパの系統に近いライブである。開催された国は、日本・アメリカ・カナダ・メキシコ・インドネシア・台湾・中国・マレーシア・フランス(2018年開催予定)と、多くの国で開催されている。

MIKU EXPOは「Crypton Future Media (初音ミクを作ってる会社)」が現地の法人に名前を貸し出す方式で開催している。なので、主催は現地法人であったりする。
また、「初音ミク×鼓童 スペシャルライブ」のように、MIKU EXPOの名を使わずに同様のライブを開催することがある。これは「NHK」が主催するが、MIKU EXPOの形式に限りなく近いライブであった。

2014年までは「ミクパを海外に持ち出す」ようなものとしてMIKU EXPOは開催されていた。その為、 全ての2014年に開催されたMIKU EXPOはミクパモデルのみを使っている。
しかし、2015年の上海公演から、セガのマジカルミライ向けのモデルをメインとしたライブとなる。これにより、全ての現行ライブは「マジカルミライ」をベースとしたライブで安定することになった。

これに感謝祭向けのモデルを使用した上で、2016年からは感謝祭向けモデルの後継となる、FTモデルも使用するなどと、過去最大レベルで多くのモデルを使用するライブである。
(感謝祭・ミクパ・マジカルミライ・FTと4種)

基本的には感謝祭・ミクパサイズの透過ディスプレー(DILAD)を使用し、プロジェクターも会場によって配置が異なる。なので、目に優しい「光が直撃しにくい」投影を行う会場もあれば、そうで無いこともある。

また、「MIKU EXPO」目的に曲が新規に採用されることは少なく、基本的には下記の例が多い。

  • マジカルミライの採用曲のうち、使用するスクリーン域がMIKU EXPOのサイズで間に合う場合 (Weekender Girlなど)
  • マジカルミライの採用曲のうち、走り回る演出を制限 (ODDS&ENDSなど)
  • 感謝祭・ミクパ楽曲のそのままの使用 (ワールズエンド・ダンスホール、初音ミクの激唱など)
  • 感謝祭・ミクパ楽曲をマジカルミライ向けモデルに変換 (裏表ラバーズなど)

MIKU WITH YOU系

MIKU WITH YOUとは、クリプトン主催のMIKU EXPOの発展版な新規ライブである。開催国は中国のみ。
マジカルミライの中国版とも言えるし、MIKU EXPOとマジカルミライを足して2で割ったとも言えるライブである。

このライブは、これまで「もっともMIKU EXPOが開催された土地」となった中国(上海)向けに、マジカルミライを現地向けにしたライブである。日本語曲・中国語曲の両方が使用される。また、このライブでの最大の変化は主に2点である。一つは「腾讯」の関与、もう一つは「セガの離脱」である。

2017年現在、MIKU WITH YOUでは、中国系企業の「腾讯」(テンセント。WeChat・QQの開発元、クラッシュオブクラン等のSupercellの親会社) が深く関わっており、この企業の開発した「梦幻歌姬(ドリーミーボーカル)」というゲームのモデルを、MIKU EXPOで使用しているFモデルと一緒に採用している。  (このモデルについての詳細はこちら)

また、従来までのライブで必ずと言っていいほどあった「Graphics by SEGA / MARZA ANIMATION PLANET INC.」表記がなくなり、一切セガは関与していないことになっている。ただし、実際のところ「中国語新規曲」でもFモデルを使用しているので、正直なところ謎である。

基本的にはMIKU EXPO同様の透過ディスプレー(DILAD)を使用している。